収納検定とは
収納検定は、「収納」に関する体系的な知識・技術を体系化し、日常生活をより豊かにするための検定試験です。一般社団法人日本収納検定協会が2011年から運営しており、6級〜1級の6段階で、生活収納から住宅設計・収納空間のプロとしてのスキルまでを段階的に認定します。
「部屋が片づかない」「収納の仕方がわからない」という生活者向けの入門級から、住宅会社・インテリア業界でのプロ向けの上位級まで用意されているのが特徴です。整理収納アドバイザーや片づけコンサルタントとは別系統の資格で、「収納空間の設計・計画」「住宅収納の仕組み」「家族のライフステージ別収納」という独自のアプローチを持ちます。
受験資格
6〜1級のいずれも受験資格の制限はありません。ただし、上位級の受験には下位級の取得が前提となります(2・1級は3級取得後など)。順番に受験していく必要があります。
試験の構成と内容
各級の概要
| 級 | 対象・内容 | 受験料 |
|---|---|---|
| 6級 | 収納の基本知識・生活の中の整理整頓 | 4,400円 |
| 5級 | 収納の実践知識・場所別収納のコツ | 4,400円 |
| 4級 | 暮らしに役立つ収納設計の入門 | 5,500円 |
| 3級 | 収納設計の応用・住空間別の考え方 | 7,700円 |
| 2級 | 住宅収納計画・収納提案の実践力 | 7,700円 |
| 1級 | 住宅収納プランニングのプロ水準 | 7,700円 |
6・5級(生活者向け入門)
日常生活の収納の悩み解消を目的とした入門レベルです。
6級の主な出題テーマ:
- 収納の基本的な考え方(使用頻度・動線・グルーピング)
- リビング・キッチン・クローゼットの収納の基本
- 不要品の整理・捨て方の考え方
5級の主な出題テーマ:
- 場所別収納(玄関・浴室・洗面・子ども部屋・書類収納)
- 収納用品(棚・ボックス・吊り収納)の選び方
- 季節の衣替えと収納管理
4・3級(中級・設計入門)
住宅収納の仕組みや設計の視点が加わります。
4〜3級の主な出題テーマ:
- 住宅の間取りと収納スペースの関係
- ウォークインクローゼット・パントリー・シューズクロークの計画
- ライフステージ(独身→夫婦→子育て→老後)に合わせた収納変化
- 収納設計の基本原則(高さ・奥行き・引き出し配置)
2・1級(プロ水準)
住宅会社・インテリア業者・リフォーム業者など、専門家向けの実践知識です。
2〜1級の主な出題テーマ:
- 住宅収納計画の立案・提案方法
- 動線計画・収納と生活習慣の関連分析
- お客様ヒアリングと収納プランの作成
- 収納量の計算・住宅収納基準の理解
試験形式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出題形式 | マークシート択一(一部記述あり) |
| 試験時間 | 60〜90分(級により異なる) |
| 試験地 | 東京・大阪・名古屋・福岡等(年数回) |
| 受験方法 | 会場受験(一部オンライン受験対応あり) |
合格率・難易度
| 級 | 合格率(目安) | 難易度 |
|---|---|---|
| 6・5級 | 約85〜90% | 易しい |
| 4級 | 約75〜80% | やや易しい |
| 3級 | 約65〜70% | 標準 |
| 2・1級 | 約55〜65% | やや難しい |
6・5級は公式テキストを読めば十分に合格できます。1級はプロ水準の住宅収納計画の実践力が問われるため、業界経験者の受験が中心です。
勉強法
推奨学習期間
- 6〜5級: 1〜2週間(1日30分程度)
- 4〜3級: 1〜2ヶ月(1日30〜60分)
- 2〜1級: 2〜3ヶ月(実務経験者向け)
効果的な学習の進め方
- 公式テキストを通読する: 日本収納検定協会が発行する「収納検定公式テキスト」各級対応版が基本教材です。出題範囲はテキストに準拠しているため、テキストの理解が合否を左右します
- 図解・間取り図で空間を把握する: 3級以上では住宅収納の設計が出題されます。間取り図を見ながら収納スペースの位置・サイズ・機能を理解するトレーニングを行うと理解が深まります
- 自宅を教材にする: 自分の家の収納を実際に観察・整理することで、テキストの知識が体験として定着します。「収納に向いている場所・向かない場所」「動線と収納の関係」を体感で学べます
- 収納用品の実物を見る: ホームセンターやIKEA等で実際の収納用品(ボックス・棚板・引き出しユニット)を見ることで、サイズ感・容量の感覚が養われます。2〜1級の収納量計算問題の理解にも役立ちます
- 過去問で出題パターンを把握: 協会が提供するサンプル問題・過去問で選択肢の誤りパターン(「最も適切でないもの」「誤っているもの」等)に慣れておきましょう
収納検定と整理収納アドバイザーの違い
両資格は「整理・収納」という共通テーマを持ちますが、アプローチが異なります。
| 比較軸 | 収納検定 | 整理収納アドバイザー |
|---|---|---|
| 主催 | 日本収納検定協会 | ハウスキーピング協会 |
| 強み | 住宅設計・空間設計の視点 | 整理・捨て方・行動変容の視点 |
| 対象 | 生活者〜住宅・インテリア業界専門家 | 生活者〜整理収納コンサルタント |
| プロ向け内容 | 住宅収納プランニング(設計・計画) | 整理収納コンサルティング(対人支援) |
住宅業界・インテリア・リフォーム業界なら収納検定、片づけコーチング・独立開業を目指すなら整理収納アドバイザーが向いています。両方取得する方も多く、相互補完的に活用できます。
関連資格
- 整理収納アドバイザー(ハウスキーピング協会): 整理・捨て方・行動変容に焦点を当てた資格
- インテリアコーディネーター: 住空間のデザイン全般を扱う国家資格的位置づけの資格
- 福祉住環境コーディネーター: バリアフリー・高齢者住宅の収納設計に活かせる
- ライフオーガナイザー(日本ライフオーガナイザー協会): 思考・環境の整理に特化した片づけ資格